AshGreyNoise

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2007/12/21

へっぽこ盗賊繁盛記 / アルマ(はなまる)

 あれは『石帝サンザルスの館』だったかな。
 主であるサンザルスは少し前の戦争で亡くなったけど、館にはまだ調度品があるとかないとか。
 そんな話を聞いてしまえば、シーフ心がうずくもの。ボクは早速乗り込んでいったんだ。

 そんなこんなで館の中。入り口の鍵なんて、ボクにかかれば無いも同然。
 館の部屋を片っ端から調べて、お金になりそうなものを探していた。
 そしてやってきたのが奥の部屋。この部屋だけドアが大きく、装飾も豪華だ。きっと奥さんの部屋なんだろう。
 おおっと、ここで勢い勇んで扉を開けるのは戦士の発想。シーフはすぐに扉を開けずに部屋の様子を探るのさ。
 鍵穴から部屋の中の様子を覗き込み、

 その瞳と目があった。血のように赤く、妖艶な瞳。

 ソイツはボクの侵入に気づいていたのだろう。恐らく館に入ったときから。
 扉の向こうから、ボクと同じように覗き込んだその瞳。
 それがサキュバスの魔眼だと気づいたけど時すでに遅し。
 精神を魅了する魔眼ではなく、体を淫らにする催淫の魔眼。その魔力はボクを捕らえ、その効果を発揮する。
 ガクガクと震える足に力は入らず、熱病にうなされたように呼吸が荒くなる。ボクは下腹部から来る熱に耐えきれず、床に付していた。
 濡れているアソコを自覚する。逃げなきゃ、と思いながら手は自然と体を慰め始める。
「んっ…く…ふ、ぁ…」
 声を抑えようとして唇をかむけど、吐息が漏れるのだけは止まらなかった。
 扉が開く。全裸に近いサキュバスが、赤い魔眼でボクを見下ろす。
 瞬間、心臓が大きく跳ね上がった。魔眼の魔力か、自慰を見られた恥ずかしさか。その両方か。
「ああ…! みない、で! その眼で、ボク、見ないでぇ!」
 体の熱は大きく燃え上がり、自分を責める指は激しく、そして深く。愛液の水音とボクの嬌声が館に響く。
 止まらない。ブレーキをかけようにも、その理性は吹き飛んでいた。
「だめ…ボク、ボクもうダメェ!」
 赤い瞳のサキュバスは、ぼくがイクまで瞳で見下ろしていた。
「ふふふ…。貴方、かわいがってあげる」
 達して虚脱したボクを抱えあげ、その唇をふさぐ。
 どろり、とその舌が絡みつく。ボクの意識はそこで途絶えた。

 ……え? いいところで途切れるじゃない? いーじゃん! 恥ずかしかったんだからあの後。
 あー、こほん。そのサキュバスはあの館の番人みたいなもので、盗んだものを全部回収したあと、ボクを館の外に出してくれたんだ。
「一杯楽しめたわ。ありがと♪」とかいうセリフはもらったけど!
 つまり、プラスマイナスゼロ。情報量と労力の分だけ損したってコト。

 次は絶対失敗しないぞっ!

アルマ

≪ 報告その7(クライラの街) / キュビア(とろけ)ホーム森の中で‥ ≫

Comment

おお〜♪ボクッ娘シーフさん続編ですな(^^)
それにしても女の子なのに
アルマって男名にしている徹底ぶりがステキです♪

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